映画「スーサイド・スクワッド」を観た(レビューのような感想のような)
これ以上ないぐらいの好条件で鑑賞したのだが....
1ヶ月以上、映画もテレビドラマも観ていないことに気がつき、久しぶりに劇場で映画を観ようと思い立った。
どこの劇場で観ても良かったのだが、引っ越してきてからいまだに行ったことのない地元のシネコンに行ってみることにした。
時間が取れるのは平日の夜ぐらいなので地元で観るとなると会社帰り、必然的にレイトショーになる。
その時間帯にかかっている映画は「君の名は。」と「スーサイド・スクワッド」の二本だけだった。
「君の名は。」は新海誠の新作、しかも大ヒット中ということで興味はあったのだが、高校生の恋愛ものというところが引っかかる。
下手にこういうものを観て後を引いてしまっても仕事に差し支えそうだ。
というわけで、スーサイド・スクワッドに決めたわけだが、こちらはあまり好きではないIMAX3D上映だった。
IMAX3Dで迫力があると感じたことはほとんどなく、むしろ眼が疲れて苦痛になることの方が多いのだが、今回は取った席が非常に良かった。
スクリーン正面のど真ん中、視界の90%ぐらいをスクリーンが占めるという没入感満点の席。
しかもシートの前は通路で足が投げ出せる上に、両隣は空席(まあそもそも客が少なかったからだが)という、これ以上ない絶好の鑑賞条件だった。
….のだけど、やはりIMAX3Dは鬼門で冒頭の数分こそこれまでに体験したことのない立体感で、ちょっと感動していたのだが、やはり途中から眼に苦痛を覚えて、3Dメガネを掛けたり外したりすることになってしまった。
しかし、そんなことは些細な話で、IMAX3Dよりもさらに苦痛だったのは、映画の出来がすこぶる悪いことだった。
ここまでダメな映画は久しぶりだ。
悪党が悪党っぽくない
ダメなところはストーリーの雑さをはじめいろいろあるが、何よりダメだと思ったのは、映画の主役である悪役たちが弱っちく、かつそんなに悪党じゃないところだ。
映画を観るときは鑑賞前に内容について前知識は極力入れないようにしているのだが、「これ面白そう」と選ぶわけだから最低限のストーリーは理解していることになる。
今回で言えば「DCコミックスの悪役が勢ぞろいして大暴れする映画」というぐらいの情報は仕入れているわけだ。
そういう話となると観る方としては「うわぁ、こいつらやべえ。。」みたいな悪さ加減を期待するんじゃないかと思う。
最後の方までみんな超悪い感じなんだけど、エンディング間際でちょっと泣かせる演出がある、みたいな。
ところが実際にはどのキャラクターもそこそこ人間味のあるやつに描かれていて、むしろ一番悪いやつは悪党軍団を結成させた政治家(?)のおばさんだったりする。
なので観ている方は完全に不完全燃焼。
もっとも最初にウィル・スミスが出てきた段階で嫌な予感はあったのだけど。
ウィル・スミスは好きなんだけど悪党キャラじゃないからなあ。。
結論としは「ホットパンツ最強」に
唯一の見どころは映画の中で紅一点的な存在のハーレイ・クインの「ホットパンツ」。
実際、映画の途中で3度ほど寝てしまいそうになったところが、このお尻と足でなんとか起きていられたようなものだ。
ハーレイ・クインを演じたマーゴット・ロビーは女優が本業だそうだが、モデルと言ってもいいぐらいのプロポーションで本当にこれだけが本作で価値のある部分じゃないかと思う。
監督のデヴィッド・エアーは今回脚本も書いているが、もともと映画業界でのキャリアは脚本家からのスタートらしい。
それにしてはちょっとお粗末なストーリー運びだが、過去作は警察物が多いので、そもそもこの手の映画に向いてなかったのかもしれない。
170億円もかけて製作して元は取れるんだろうか。。余計なお世話だろうけど。
というわけで、久しぶりに映画を観た時の高揚感を得られると思ったところが残念な結果になってしまった。
やっぱ、もう少し数観ないとダメか。